筒井康隆氏についての…

筒井康隆さんについての情報を中心としたブログです

映画『時をかける少女』(原田知世版)

原田知世の初主演映画『時をかける少女』は1983年7月16日、全国東映系で公開されました(薬師丸ひろ子主演『探偵物語』併映)。広島県尾道でのロケを中心に、細やかな少女の心情を紡ぎあげるようにして描かれたこの映画は、多くの人の心をとらえ、ロケ地を訪れる人々が絶えないほどのヒット作品となりました。
タイムリープという、人の思い通りにならない時間をかける能力を得た少女の、それでも(いやそれ故に)どうにもならない運命と愛の哀しさを、原田知世の凛とした所作、翳りを帯びた映像が彩っている名作だと思います。
エンドロールに流れる一連の場面はそのまま女優・原田知世の誕生に対するカーテンコールのようで、今見るとスタッフも観客も皆一緒になって彼女を讃えているような、ちょっと不思議な気さえします。
なお上の写真はシナリオ・準備稿2。卍さんにご提供いただきました。ありがとうございます。

  • チラシ・前売券・パンフレット

    • チラシ(B4判2つ折)
      • 惹句 「だれ!?…誰なの。」 いつかどこかで出逢うはずに彼に、会ってしまった。 愛の予感ジュブナイル
    • パンフレット(A4判・32頁)
      • 1983.7 東映株式会社・映像事業部/発行 定価/400円
      • 内容 「未来の人類たる少年少女に贈る、これは永遠の「愛」の物語である」大林宣彦/STORY/「私と知世の不思議な遭遇」角川春樹/詩的少女「原田知世」/「バレンタイン」(詩)原田知世/知世に夢中。/キャスト紹介/「知世ちゃんが持っている不思議なイメージ、大切にしてください。」松任谷由実/初めてのミュージカル。がんばります。(「あしながおじさん」)/「ステキな大林監督へ。」原田知世/撮影ノート/解説/スタッフプロフィール/スタッフ・キャスト

(なお映画ポスターは4種が確認されている)

  • 主な関連出版物
    • 『シナリオ「時をかける少女」』1983.6.25初版発行 剣持亘/著 角川文庫
    • カドカワフィルムストーリー「時をかける少女」』1984.11.25発行 角川文庫
    • 映画台本再録掲載
      • <バラエティ>1983.8
      • 『ワンス・アポン・ア・タイム・イン尾道』 1987.8.15発行 フィルムアート社
    • 特集記事
  • ビデオ・DVDほか

    • ビデオ
      • 1983.7.16(映画公開と同時) ポニー VAF1112(VHS) VFF1112(ベータ)ジャケ/実験室
      • 発売日不詳 ポニー VHS ジャケ/星と原田知世
      • 発売日不詳 ポニーキャニオン PCVX30028 ジャケ/薬品戸棚から顔のぞかせ。珍しい!
      • 発売日不詳 ポニー V200F71377(VHS)「探偵物語」との2巻セット
    • VHD
      • 発売日不詳 パックインビデオ VHPP68004 ジャケ/実験室
    • VCD
      • 発売日不詳 シネマサプライ VCD039 ジャケ/教室
    • LD
      • 発売日不詳 パイオニア FH078-24KD ジャケ/実験室
      • 発売日不詳 パイオニアLDC PILD-1063 ジャケ/教室
    • DVD

家の何処かにあって出てこないものが多くて不完全です。写真はビデオ初発売時のポスター。ちょっと珍しいかも。

(なお主題歌シングルは2004年2月「タイムスリップグリコ 青春メロディーチョコレート」で8cmCDとしてジャケ違い2種とも復刻された)

  • グッズ


何種類出たかは定かではない。写真はしおり(ラベンダーの香りつき)、手札カード、レターセット、下敷き。

ふう、疲れた。本来は映像ものの整理をきちっとやらねばならないのだろうが、この方面は専門ではないのでご寛恕ください(じゃあ何が専門だと言われても困りますが)。ほかにも主題歌の収録されたアルバムとか松任谷由実自身も含めたカバーヴァージョンとか、突き詰めていこうとすればきりがない。とり・みきゆうきまさみの著作にしてもそうだなあ。知世ちゃんの写真集や『時の魔法使い』とかね。

なおこの角川版『時かけ』については「シナリオ・時をかける少女」(初出/<SFアドベンチャー>1983.6)を忘れることは出来ません。特に最後のあの一節は強烈でした。内田有紀版のエンディングでも、とある一節を思い出したなあ。

時かけ』ミニ特集、次回は角川文庫版『時かけ』その3です(なお全集4巻『時をかける少女 緑魔の町』はいつかまとめて紹介させてください)。