筒井康隆氏についての…

筒井康隆さんについての情報を中心としたブログです

『パプリカ』初日舞台挨拶

行ってきました! テアトル新宿。まずは駅から劇場に向かう途中、噂の巨大『パプリカ』(?)に遭遇。

TSUTAYAのフロアガイドって聞いてたんですが、これであってるんでしょうか。
劇場に着いたのは9:10頃。集合時間は9:30だったんですが、入口階段には既に列が。実はこれ初回舞台挨拶当日整理券の行列でした。

整理券を既に持っている人はロビーで待っていていいとのことなので早速劇場内へ。帰りはパンフレットが買いにくいだろうなと思って先に買いに行ったらグッズがそれなりにあって、ちょっと逡巡(グッズの詳細は後述します)。
9:30、定刻通り整理券番号5番ごとに入場開始。中ほどの席を確保できました(場内は立ち見が出るほどの盛況)。10:00の上映開始から素晴らしい映像と音楽が疾走する90分が瞬く間に過ぎ、万雷の拍手の中、今監督・筒井さん・林原めぐみさん・古谷徹さんの順に登壇、初回上映後の舞台挨拶が開始されました。
まずは今監督。ヴェネチアでの上映から本国公開まで3ヶ月もかかってしまったことへのお詫びとエンディングと同時にまきおこった拍手に感謝を述べられました。
続いて筒井さん。映像や音楽でしか表現できないものがもちろんあるわけだが、 この『パプリカ』という映画は映像・音楽ともに素晴らしく、原作を超えている部分もあります。昨日の読売新聞夕刊に映画評が出ていて、誉めてあり、難点と言えばやや複雑なところかと書いていたが、原作はもっと複雑です。どうぞ皆さん、原作のほうもよろしく、と。拍手拍手でした。
林原めぐみさんは以前感情を出さない役柄(「新世紀エヴァンゲリオン」の綾波レイ)を演じたときの経験から感情と無意識を演じ分ける難しさや千葉敦子・パプリカ二役の感情の演じ方を話され、古谷徹さんは時田の設定を見たときまず断ろうと思ったというエピソードから今監督自身に純粋な少年の心を演じてくれと言われ挑戦、結果、自分の新たな代表作になったと思うと述べられました。
さらに「今までに見た印象的な夢は」という質問に対して、筒井さんは「『パプリカ』執筆時には夢や無意識を表現しようとして日々考えていたところ、ある朝、鏡を見たら一夜にして白髪となってしまったことがあった。一般の人が知識もなしに夢や無意識には触れないほうがよい。ただ夢を見ることはいいことです」と応えられました。
舞台挨拶後、今監督の感謝を込めたプレゼントとしてサイン+パプリカイラスト入りチラシなどが配布。入手できた人はラッキーでしたね。
今回は東京映画祭に続いて二度目の鑑賞だったのですが、改めて原作のエッセンスが今監督独自の世界観の中に取り込まれ、ケレン味たっぷりの映像と琴線触れまくりの音楽によって見事に昇華された傑作だと感じました。筒井ファンへのサービスもたっぷり。後戻りして観たい場面がたびたびあり、これは劇場へ何度も足を運ばせるための戦略ではないかと確信しています。
カメラチェックもなく、劇場内で撮影不可のアナウンスもなかったので、舞台挨拶全体の雰囲気を。

ロビーに出ると既に次回上映を待つ人でいっぱいでした。皆、これから『パプリカ』という夢をみるんだなあと思いながら、帰宅の途につきました。