筒井康隆氏についての…

筒井康隆さんについての情報を中心としたブログです

雑記

リョサの『楽園の道』や残雪『暗夜』といった初訳作品も見逃せないですが、アジェンデやトゥルニエ、クレジオといったところが並ぶ文学全集というのはいいですね。初回がケルアックだったのでどうしようかと思っていましたが、数巻は少なくとも買ってしまいそうです。

  • 光文社文庫江戸川乱歩と13の宝石』(ミステリー文学資料館/編)は、乱歩編集長時代の雑誌<宝石>掲載作品の中から、乱歩によるルーブリック付で星さんはじめ山田風太郎日影丈吉らの短篇12篇(+乱歩の未発表草稿「薔薇夫人」)を収める一冊。星さんの収録作は、『人造美人』巻末にも置かれた「処刑」(<宝石>1959.2)。新保博久氏による本書解説には「『処刑』は、表面的に明るく楽しい星作品のすべてを、じつは薄く覆っているニヒリズムを露呈させた珍しい作品でもあり、最相葉月の詳細な評伝『星新一 一〇〇一話をつくった人』(平19、新潮社)も刊行された現在、新たな評価をうながすのに重要な示唆を含んだ一編といえるのではないだろうか」とあります。同感。『星新一 一〇〇一話をつくった人』については個人的には悔しくてやりきれない部分が多々ありますが、力作であることは疑いようがなく、読後かなり悶々としています。1001篇達成後の(突き抜けたような)透明感ある作品集『つねならぬ話』を読み返そうと思う今日この頃、『できそこない博物館』と『生命のふしぎ』も探してこよう。