筒井康隆氏についての…

筒井康隆さんについての情報を中心としたブログです

「ニューイヤー・ジャズ・コンサート2009 山下洋輔プロデュース 茂木大輔 PLAYS ヤマシタ・ワールド」

ということで行ってきました、オペラシティ! 会場に着いたのは開演30分ほど前。ロビーでは『ダンシング・ヴァニティ』サイン本が販売(私は青空書房さんで入手していましたので、今回は見送り)。隣りの席(偶然!)の平石さんと話していると、会場中ほどに筒井さんのお姿が。平石さんといっしょにご挨拶出来ました。
第一部最初は「のだめ」のテーマでもあった、ベートーヴェン交響曲第7番イ長調」。この曲を聞くといつも玉木宏の熱演を思い出します(ドラマ開始と同時に原作の確保に大童だったことも)。終了後、万雷の拍手の中、山下さんがご登場。茂木さんとの出会い(ドイツでの冷し中華、地下室などなど)から、「管弦楽のためのChasin' the Phase」の第2楽章「Dance」における、挟間さん編曲の楽譜に現出した驚くべきことを語られました。なんと「Dance」の中で唯一「音」ではない「N」が音符によって楽譜上に描かれていたとのこと。すごいなあ。ただただ驚くばかりです。その「管弦楽のためのChasin' the Phase」に続いては茂木さんの「管弦楽のための《ファンファーラ》」。赤塚さんのトランペット、やさしそうな雰囲気から鮮烈な音が流れ出して、とても好きです。
第二部は「オーボエと大太鼓のための《4つのナイフラ》」からスタート。茂木さんが放った、(大太鼓には不要の)チューニングというジャブから始まる、茂木さんのオーボエと植松氏の大太鼓の息詰まるような闘い。素晴らしかったです。
大熱演の茂木さんに代わって、山下さんが再登場。「ピアノと管弦楽のための交響詩《ダンシング・ヴァニティ》」について、「ダンシング・ヴァニティ」と音楽の共通性、さまざまな場面の音楽化、どうしてもやりたかった「廃屋のアリア」などなどを語られました。舞台上方にはコロスやフクロウの席が設けられ、いよいよ「ピアノと管弦楽のための交響詩《ダンシング・ヴァニティ》」が始まりました。
大好きな小説を音楽で場面場面を思い浮かべながら楽しむというのはなんと幸せなことなんだろうなあ。「投げ落とし」に「匍匐前進」、筒井さんファン感涙のベティブープ(ああ、あの夜通しの上映会!)、そしてXUXU演じるコロスたちによる「ダンシング・アウル」。中国、虎に子守唄、「廃屋のアリア」…。夢のような時間でした。そして小説と同じ静かな終わり、あの一瞬を会場がみな息を止めるようにして大切に見守っていたような気がします。
アンコールは「ダンシング・アウル」をはじめとした歌の数々をまじえてフィナーレ。「キトクロ・キトクロ」すっかり覚えてしまいました。CD化切望です。

山下さん、茂木さん、XUXUの皆さん、挟間さん、キャストの方々、スタッフの皆さん、そして筒井さん、素敵なひとときをありがとうございました。

XUXUの太田仁子さんのブログはこちら