『文藝別冊 総特集 筒井康隆 日本文学の大スタア』
- 2018.10.30 河出書房新社 編集者/伊藤靖
- ISBN 978-4-309-97956-4 定価/本体1300円+税
- 表紙・扉写真/網中健太 デザイン・本文組版/木庭貴信(オクターヴ)
- 表2「虚航船団」第1章直筆原稿/筒井康隆アルバム/「文学賞の狂詩曲(ラプソディ)」筒井康隆語り下ろしインタビュー 聞き手=大森望/「人生のすべて、筒井康隆」山下洋輔/「筒井康隆 いまだ孤高して唯一無二」夢枕獏/「わたしにとっての筒井康隆。」町田康/「「断念と覚悟」、そして「贖罪」としての純文学」大林宣彦/「イチ、ニのサン!」/「三度目の正直 もう一つの筒井康隆論」豊田有恒/「『東海道戦争』の時代 一九六八年の筒井康隆」中条省平/「パラノイド真理省『48億の妄想』以後」巽孝之/「六十年のディケイド」堀晃/「筒井さんと私」永井豪/「日本SF作家クラブ会報」/「SFの可能性 対談・一九八〇年代に向けて」筒井康隆×星新一/「競技場の光景」井上ひさし/「作家自作を語る」筒井康隆(新潮社のテレホンサービス『メタモルフォセス群島』『富豪刑事』『筒井康隆劇場 12人の浮かれる男』『宇宙衛生博覧會』『筒井康隆全集』『夢の木坂分岐点』『歌と饒舌の戦記』)/「大いなる併走」幸森軍也/「偽文士日碌と映画」内藤誠/「ばかばかしさの崇高」夏目房之介/「似顔絵に見る文士の変貌」画・山藤章二 文・筒井康隆/「私にとっての筒井康隆」高橋留美子/「筒井康隆この一作」「この人は天才だったのだ……(『東海道戦争』)」貴志祐介 「お座敷宇宙(「家」)」岸本佐知子 「シリーズ探偵の損益分岐点(『富豪刑事』)法月綸太郎 「黄金期のスイング・ジャズのように(『美藝公』)」佐藤究 「『虚航船団』の呪い(『虚航船団』)」東浩紀 「指標の怪物(『文学部唯野教授』)」塩田武士 「筒井康隆、それはとても甘く、苦しい、享楽そのもの(『ロートレック荘事件』)」菊地成孔 『最後? いやまさか(『モナドの領域』)池澤春菜/「筒井康隆の幻想の未来」萩尾望都/「筒井先生との出会いのおかげで、今の僕がある。」細田守/「ツツイストの映画史」宇多丸(ライムスター)/「筒井文学大辞典」藤田直哉/「表現の自由をめぐる飽くなき闘争 韓国慰安婦像事件から考える筒井康隆のブラック・ユーモア」栗原裕一郎/「筒井康隆は「パラフィクション」を書いたのか?」佐々木敦/「言語をゾンビ化する」松浦寿輝/「文学部唯野教授の虚構理論」筒井康隆/「読書と人生」筒井康隆×大江健三郎×丸谷才一/「ギャグを求めて紫綬褒章 「小松左京マガジン」編集長インタビュー」筒井康隆×小松左京/「新編 筒井康隆の歩き方」日下三蔵/筒井康隆著作リスト 日下三蔵・編/筒井康隆年譜 平石滋・編/編集後記/表3「バブリング創世記」直筆原稿
『文藝別冊 総特集 筒井康隆』がついに刊行! 巻頭のインタビューから滅茶苦茶面白くてたまりません。「日本SF作家クラブ会報」は貴重極まりないですし、松本清張記念館で行われた講演「文学部唯野教授の虚構理論」(「小説とは何か」改題)も内容がとても深いのでこのかたちでの再録は有り難い限りです。テレホンサービスがまとまったのも嬉しいし、対談/座談の再録や、豪華な執筆陣それぞれの論考、エッセイも楽しい。平石滋さん、日下三蔵さんによる資料も充実。『筒井康隆展図録』『筒井康隆、自作を語る』とあわせ、筒井康隆展を存分に楽しむための航海図となる、素晴しい一冊です。