筒井康隆氏についての…

筒井康隆さんについての情報を中心としたブログです

時をかける少女』(No.3)

  • 短篇3篇,(「はじめに」「解説・SF入門」福島正実
  • 初版印刷/1967.3.10 初版発行/1967.3.20
  • 盛光社 ジュニアSF 5
  • 函 四六判 上製本 装幀/依光隆 口絵・さし絵/谷俊彦
  • 定価 380円

さて、『時をかける少女』です。筒井康隆著作コンプリートを目指す上で、越えなければならない四つの高い壁(と勝手に決めてしまいました)のひとつ。筒井さんのファンだけでなく、NHK少年ドラマシリーズ、ひいては『タイム・トラベラー』・『時かけ』ファンにとっても探求書となっているため、オークションや古書目録に出た場合においても競争率は高いです。「異装本」のところで記しますが、本体も函もそれぞれ二種類あり、併せて四種揃えるには、ある程度の出費を覚悟するか、根を詰めて古書店を廻るか、人伝に何とか入手するかあたりしか思いつきません(どんな本もそうだと言えば言えますが)。とは言え、ここ数年でも九州の古書店目録で函付が2500円で出たり、本郷の、ある古本屋の均一台に後函版が転がっていたりという情報もありますので、あきらめないことが肝心かも知れません。発刊当時全十冊だった<ジュニアSF>シリーズ共通の「序文」とそれぞれの解説を福島正実氏が担当(5巻『時かけ』の「解説・SF入門10講」は「時間旅行法とタイムパトロール」)、「時をかける少女」「悪夢の真相」「果てしなき多元宇宙」のジュブナイル3篇が収録されています。
この『時をかける少女』、1972年のNHKテレビドラマ化に始まり、映画化二回、その後のテレビドラマ化三回(2005.10月現在)を数える人気原作であるとともに、それに伴う関連書・グッズ他の多さでも筒井作品の中で群を抜いています。どこまで紹介できるかわかりませんが、とりあえず『時をかける少女』でカテゴリを作っておきます。