筒井康隆氏についての…

筒井康隆さんについての情報を中心としたブログです

筒井康隆作家生活五十周年記念〜現代語裏辞典ライブ』

 Wikipedia生修正に続いては「筒井康隆氏へ10の質問」。
一問目は最新作「聖痕」について。「『漂流ー本から本へ』の連載のため、過去に読んだ作品を読み返してみると、自分が知っていながら、今まで小説で用いていない言葉や表現があることに気付いた。この『聖痕』という作品は、読者にわかりやすいようにと使用しなかった、その言葉や表現を用いて書いている」と話されました。
二問目は「声に出して読んでみて、書き直すことはありますか」。これについては以前はあったが、現在は声に出して読まずともどのように読まれるかがわかっているので、書き直すことはなくなったとのことでした。
三問目は「書きかけの原稿があった場合、神戸と原宿の家を行き来される際はどうされているのですか」というもの。書きかけの原稿を一旦、メールで送り、神戸(あるいは原宿)で受信し、続きを書き継ぐとのことでしたが、以前書いた部分を直す場合もあり、違う原稿が存在するとのことで、平石さんとともに2ヴァージョンあるわけだと溜息。
四問目は「『漂流ー本から本へ』はどのような本になりますか」。ここでは連載時の担当者・朝日新聞社の大上さんにスポットが。筒井さんは単行本の担当は別のかたなのでと、『漂流』は朝日新聞出版より来年一月発売予定。四六判よりやや小さい小B6サイズで、帯推薦文は大江健三郎氏によるものと自ら説明されました。
五問目は「『ビアンカ・オーバースタディ』はどうなっていますか」。ここで筒井さんが掲載誌<ファウスト>の太田編集長がここに来ているのでと太田氏を壇上に。太田さんは汗でびっしょりになりながら立ち上げたばかりの星海社のほうにかかりきりで、「ビアンカ」の原稿を一年以上前にいただきながら未だ<ファウスト>8号を出せていないことを謝罪され、何とか来年1月から編集にかかりたいと話されました。横で見ていると、太田さんは大変恐縮されていて、「本当はいつ出るんでしょうか」などと突っ込むことなどとても出来ませんでした。太田さん、突然のご指名にもかかわらず、きちんと明言してくださりありがとうございました。来年春あたりの刊行を期待しております。
六問目は「煙草が値上がりになったが買い置きはされましたか」。筒井さんは以前からいつも10カートン買っておられるそうで、今回値上げだからといって買い置きはしていない。たとえ一本一万円になっても十万円になっても吸い続けると…。拍手喝采でした。昨今の嫌煙傾向などについては発売中の「愛煙家通信」のインタビューをとも。
七問目は「中国・韓国をはじめ海外から観光客が多く来ていますが、原宿あたりではいかがですか」。原宿の家の植え込みのまわりで煙草の吸い殻を捨てたりとマナーの悪いひとがいる…(以下略)。Ustreamでは一部音声が途切れたらしく、中継を見ていた人に聞いたのですが「wwww…」とかコメントが異様に伸びた〜と言ってましたw。まあここらあたりはライブに来た人の特権ということで。
八問目は「奥様からの誕生プレゼント、プラチナのネックレスのお返しはどうされますか」。奥様は11/28がお誕生日だそうで、もうすでにプラチナのブレスレットを贈られたそうです。
九問目は「<yomyom>でJAXAの的川さんと対談された際、宇宙へ行きたいとおっしゃっていましたが」。何の訓練もせず人間が宇宙へ行ける時代が三十年後に来たとき、私は百六歳。実験動物としてでもいいから宇宙へ行って、宇宙から見た地球を作家としての言葉で表現したいと語られました(「地球は青かった」と言っても青にはいろいろな青がある)。
最後の質問は「菊池寛賞」について。1968年に「ベトナム観光公社」が直木賞候補になったが落選。それから四十年以上経ってようやく文藝春秋から賞が貰えたと。丹羽さん、恐縮しきりでしたね。
「10の質問」終了後、休憩タイムに入りました。明日以降に続きます〜。